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欠けていたラストピースを手に入れた武神についてメモ書き。
リスタート採用時のマリガン基準とかね。



◆サンプルレシピ
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ハバキリを手に入れた事で遂に本気を出した【武神】。同胞の絆を採用して、ヤマト召喚にコミットする構築が一般的だろう。とにかくヤマトさえ出せれば後はどうとでもなるのだ。

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武神器-ハバキリ。
手札から墓地に送る事で武神モンスターの攻撃力が突如として倍加する脅威的な効果は、正直なところライフ4000ポイントのゲームであまりに強い。相手ライフに与える負荷がデカすぎるのだ。

そして、手札から使える武神器というのも素晴らしい。
今までリンクスでは(殆ど)墓地からしか武神器を使えなかった。そのため、例えヤマトが定着していても、その効果で増えるアクションはディスカードした武神器のみだった。
しかしハバキリが登場したことで、「ハバキリサーチ+他の武神器ディスカード」の2アクションを一気に用意出来るようになった。
例えばヘツカやサグサのような除去耐性を落とせれば、ハバキリと合わさりヤマトを次のターンまで維持することは容易だ。ゲームプランの安定性はこれ以上なく高まった。

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絶対的な四番エース「武神-ヤマト」が供給する「武神器」というリソースを用いてヤマトを定着させ、一度マウントを取ったら最後までそれを手放さないクロックパーミッション。さらに「同胞の絆」によるブン回りを内包しているのが、この【武神】デッキなのだ。

◆リスタート(マリガン)について

デュエルリンクスでも屈指の人気スキル「リスタート」は、いわゆるマリガン(引き直し)スキルだ。20枚デッキに各カードを3枚ずつ積めるリンクスで、さらにマリガンまで認めようってんだから恐ろしい。
もちろんデッキの安定性が上がりすぎたため、幾度の弱体化を経て、現在ではマリガンを行った場合にゲーム最初のドローを放棄するデメリットが付け加えられた。これが結構シャレにならないデメリットで、以前と比べるとリスタートを使うデッキも随分少なくなったように感じる。
しかしそれでも、【武神】において「リスタート」以外に選択肢はないだろう。ではなぜ、このデッキではあれほど苦しいドロースキップを許容出来るのだろうか。

まず第一に、【武神】はヤマトが出てこない事には何もできないデッキである。

ハバキリ以外の武神器が効果を使うためには、
1:墓地に送る
2:獣戦士「武神」が場に存在する
以上の2つを満たす必要がある。これを1枚で達成出来るカードがヤマトだ。
他の獣戦士「武神」も、ヤマトが横に並んでいなければバニラ同然である。
つまりヤマトを出すことが最強、というか唯一のファーストアクションなのだ。ヤマトが出せない手札=手札事故=敗北と言って差し支えない。

20枚デッキ初手4枚に、3積みカードが1枚以上引き込まれる確率=約50.877%

まだ不十分だ。さらにコミットするために、4枚目以降のヤマトとして「同胞の絆」が採用されている。ヤマトの代わりになるだけでなく、3体の武神が並び立つ事で大きなアドバンテージを生み出す「ブン回り」を獲得した。

ヤマトか、「同胞+ヤマトじゃない獣戦士」パッケージのどちらかを引き込んでいる確率=約61.888%(サンプルレシピの場合)

一見十分に見えるが「引けなかったゲーム全部負ける」前提で考えると不十分。
より確率を高めるためには?そう、リスタートだ。マリガン込みの確率で、約85.475%
100%にはならなかったが、これ以上手は尽くせない。初動85%は十分に素晴らしい数字だ。
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(ちなみに、よく言われる「初動6枚×リスタート=約95%」というのは、このデッキの場合誤りだ。同胞を引いたが獣戦士が無いので撃てない手札の可能性を無視しているからだ。)
(さらにいうと、今回も「ヤマトじゃない獣戦士3枚+同胞」を引き込んで動けない手札の可能性を無視してる。約0.062%。これを考慮すると約85.422%。誤差だ。ちなみに、ヤマトじゃないやつを計4枚採用するとこの場合でも絶対同胞が撃てる。)
(ちなみにちなみに。ヤマトじゃない獣戦士4枚の場合は初動約87%。もし5枚まで増やすなら約89%。そこからの勝率は、犠牲になった他のスロットの勝利貢献度次第だろう。獣戦士がダブついた中身の薄いデッキは想像以上に弱いので、ほどほどに。)


さて一方で、ドロースキップ問題だ。初動が完璧だったとしても、後続がなければ相手に物量負けしてしまう。

しかしそれも、ヤマトの前では問題にならない。彼が手札から捨てる「武神器」は、そのままアドバンテージに変換できる。サーチ効果もあるので、不安定なドローよりも頼り甲斐がある。隣にアラスダが並ぼうものなら、毎ターン2枚追加でカードを引いてるに等しい状態だ。
結局、ヤマトさえ出てしまえば大抵の問題は解決してしまうのである。

そういうわけで、初動の確実性を高める必要性があり、かつデメリットを無視できる特性を持った【武神】は、リスタートを使うに相応しいデッキなのだ。


・おまけ:後手のマリガンに悩んだ時に
1回目の初手にヤマトもなければ、同胞パッケージも揃っていない。しかし、後手のワンドローでどちらか引き込めたりしないかな?と思った事はないだろうか。
特に同胞を単品で引いた時には、その強力さ故に欲目が出てしまう。せっかく引いたパワーカードをデッキに戻すのは誰にだって勇気がいる行為だ。
こういう場合の味方こそが数字だ。
同胞の絆のみを引き込んだ初手を想定して考えてみよう。

まずはマリガンする場合。
残り1回の初手配分で初動を確保できる可能性は、約61.888%だ。リスタートなしの初動と同じだ。

それに対して、ファーストドローに賭ける場合だ。
残り16枚のデッキからまだ引いてない獣戦士6枚のどれかを引ける確率は、約37.500%。
(7枚採用なら約43.750%)
いずれにせよ、随分と悪くなってしまう。
ヤマトじゃない武神だけ引き込んで、ヤマトor同胞を要求する場合も同様だ。

そういうわけで基本的にはマリガン一択だが、一応考慮すべきシチュエーションは存在する。
例えば、
・ミカヅチ
・ハバキリ
・局ハリ
・なにか(欲を言えば2枚目のハバキリ)
という初手なら、相手プレイヤーキャラから伏せカードを多用する傾向を読み取れた場合にはアリじゃないかと考えている。VSリシドやVSバランス戦だ。
局ハリで自分の動きが保証されつつ、ミカヅチをハバキリで誘発させて剣現のサーチまで見えているのは悪くない。
一方で、いつもの初動を求めてマリガンしても、ドローをスキップした上で罠に阻まれてしまっては敗北に直行だ。
ヤマト同胞=自分がマウントを取るカードよりも、局ハリ=相手のマウントを引き剥がすカードの方が価値が高いマッチアップというわけだ。残りの手札が許容出来るラインの戦力を持っているなら、立ち止まって考えてみるべきシチュエーションだろう。

なお、自分が先攻なら悩む余地はより少ない。まず殆どマリガンだ。1ターン先のドローへ思いを馳せている暇などない。絶対に相手が無防備な「先攻1ターン目」という特権を享受すべく全力を尽くすのだ。


お わ り