TCGの中でも闇の領域といえる、「イカサマ」と「それを行うプレイヤー」について。
TCGをプレイするうえでの、一つの大きな楽しみ。全国大会や世界大会のような大きな大会で勝利をおさめ、表彰を受けること。
あるいは、非公認ながらもプレイヤー間での知名度の高い大会で優勝し、自らの名を轟かせること。
普段のフリープレイとは違う、格段の緊張感の中で勝ちとる勝利と名誉の味は、なるほど、その人を虜にするにはあまりあるものでしょう。
・・・残念なことに、こうした勝利を勝ち取るためには手段を選ばない、という人種が存在しています。
金品による買収、身内ジャッジによる判定の優遇、シンプルな積み込みからすり替え、複数枚ドローなどなど、枚挙に暇がありません。
そのうえ、いくつかのゲームにおいては、彼らは野放しにされているのが現状です。中には、知名度を利用してコミュニティを形成し、自らのイカサマ行為に利用しているような輩までいます。そんな現状を快く思っていないプレイヤーも多数いるはずなのに、一向に改善される気配がないというのが現状です。健全なプレイヤーは、彼らに食い物にされていくしかないのでしょうか・・・。
◇イカサマをするということ
ここで、イカサマという言葉を再確認しておきたい。
『イカサマ、いかさまとは、さもその様に見える、いかにも本物らしいといった意味で、まがい物あるいは偽物と言うことを指し、古くは手品と同義語で「カラクリ、仕掛けや小細工」という意味もありこれらを売ったり、行う者を「いかさま師」という。
主にギャンブルにおける不正行為を指し「いかさま賭博」といい、それを行う者を「ゴト師」という。』wikipediaより引用
最後の一文で示されるようなものこそが、現代的な意味でのイカサマであり、今回の記事で扱うイカサマに相当します。
ざっくりと言ってしまうならば、「ルールに反することは全部イカサマ」といっていいでしょう。
そんなイカサマだが、ぶっちゃけてしまうとはったーはイカサマ行為自体にはそれほど嫌悪感を抱いてません。
一部のものに関しては、「それすらもゲーム中の要素として含んでいる」という認識です。格闘技のバーリトゥードみたいなものです。
たとえば、阿佐田哲也の麻雀小説のような、麻雀で食って生き、麻雀に殺されるような本物の『玄人』の世界で、自分の命を運武天武に任せようという気になれるような人はまずいないでしょう。いたら狂人と言い切って構わないです。彼らの世界では、イカサマを仕掛け、破り、封じることすらも麻雀というゲームの一部なのです。
さて、そこで話をTCGに戻しましょう。
TCGの大会に参加する人間というのは実に多種多様です。
単に遊びたい人、新しいデッキを試したい人、交友関係を広げたい人、結果を残したい人、そして、糞野郎。
このように多様な人種で構成されている大会という世界は、生き死にのかかった玄人たちの世界とは明らかに違います。
多くの人たちの根源にあるのは、「ゲームを楽しみたい」という純粋な欲求です。次の日の食い扶持とか、組のシマとか、自分の命とか、そんなものは一切絡んでいません。健全なルールの中でゲームを楽しみ、健全に対戦相手と勝敗を競うことが目的なのです。
そのような世界に、「イカサマ」を持ち込むとどうなるか。
イカサマというのは先にも述べたようにルール違反のことです。つまり、イカサマが行われるだけで、参加者の望む「健全なルール」というものは脆く崩れ去ります。一瞬です。
たとえ、相手のイカサマが露呈し、失格となったとしてもそれで万事OKかというとそういうわけではありません。
たとえば、このような大会レポをみてどう感じますか?
●月×日 糞野郎CS
1回戦 ○○ 対戦相手がすり替えを行ったのでジャッジキル。
2回戦 ○○ 対戦相手がデッキからカードを2枚ドローしたのを看破してジャッジキル。
3回戦 ○○ 対戦相手がリストバンドからカードを加えようとしていたのを取り押さえてジャッジキル。
決勝戦 ○○ 対戦相手がデッキカット後に新たにカードを追加していたのが発覚。ジャッジキル。優勝しました。
これほどまでにイカサマが蔓延しているゲームをまたプレイしたいと思うでしょうか?
もっと重要なのは、結局彼はゲームをしに来たのにもかかわらず、最後までまともなプレイをすることはできませんでした。
賞品ほしさに参加することはあっても、ゲームを楽しもうという気分にはなれないでしょう。
ましてや、数こそこの例のように多くはないが、一部の糞野郎に至ってはジャッジに摘発されるどころかズブズブの関係で黙認されているというのが現状です。TCGを遊びにきたつもりが、訳の分からない糞野郎にイカサマされて、負けた。非常に糞です。
『ボクシングの試合のはずなのにいきなり金的蹴り食らったぜorz』と言えばその糞さ加減が伝わるでしょうか。
ゲームを楽しむ場であるはずの大会において空気を読まずにイカサマを駆使するような奴は、玄人でもなんでもない、玄人気取りの糞野郎でしかない、ということを忘れないでください。糞野郎たちがやっていることは、おきて破りの金的蹴りでしかないんです。
この文章が、すでに糞野郎と成り果てた連中には届かなくとも、せめて、新たに糞野郎に成り下がる前の「もとは健全なプレイヤー」のみなさんの目に留まっていただけたらと思います。
◇最後に
このような糞野郎どもに対抗する手段として、自分たちでもイカサマに関する知識を付けるという方法もあります。
検索でヒットしたブログに非常に参考になる記事があったのでリンクを張っておきます。
TCGにおけるイカサマ行為について(生バロン入りました)
ですが、あくまでも、「対策のために勉強」するのであって、「自分で行うため」ではないということをゆめゆめ忘れないように。
かのニーチェはいいました「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」、と。
この記事が少しでも環境の健全化につながることを切に願います。