今週は、ダークリターナーで登場した新たなるヴェルズをピックアップ!
《ヴェルズ・ケルキオン》
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1600/守1550
自分の墓地の「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体をゲームから除外する事で、
自分の墓地の「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える。
「ヴェルズ・ケルキオン」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、この効果を適用したターンのメインフェイズ時に1度だけ発動できる。
「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体を召喚する。
このカードが墓地へ送られたターンに1度だけ、
「ヴェルズ」と名のついたモンスターを召喚する場合に必要なリリースを1体少なくする事ができる。
(遊戯王カードwikiより)
ダークリターナーで新たに登場したヴェルズ。セイクリッド・ソンブレスと対をなす存在である。
非常に長いテキストだが、整理すると次の3つの効果を持つモンスターだ。
1.墓地のヴェルズ1枚を除外し、墓地のヴェルズ1枚を対象に発動する。対象のヴェルズを手札に加える起動効果。
2.1の効果を適用したターンのみ発動できる。ヴェルズを1枚通常召喚する起動効果。
3.ケルキオンが墓地に送られたターンに1度だけ使用できる、ヴェルズを召喚する際に必要なリリースを1体軽減する効果分類を持たない効果。
1番目の効果は、墓地からヴェルズを回収する起動効果だ。今まで墓地利用などしてこなかったヴェルズでは新しい要素である。
一度使ったヴェルズを再利用できるので、デッキ内のモンスター比率を少し下げても安定感をキープできる。自信をリリースして発動するオランタ、カイトスを回収して利用するのも強力だ。発動コストでも墓地からヴェルズを除外するので、効果を使うためには墓地に2枚以上のヴェルズが存在する必要がある。少なくとも、1度ほかのカードでXyzを試みた後から真価を発揮するカードである。
2番目の効果は、上記の回収効果を使用したターンのみ発動することができる。サンダー一家のように、効果で通常召喚を行う。
二重召喚やカストルの効果と同時に使用することが可能で、その場合は3体のモンスターを通常召喚することが可能になる。
上記の回収効果と組み合わせることで、ヴェルズでは貴重な、手札1枚からXyzすることができるカードとなる。手札消費が抑えられるので、今までよりもバハムートを有効に使える場面が多くなるだろう。
3番目の効果は、ケルキオンが墓地に送られたターンの間、1度だけ上級ヴェルズを召喚するためのリリースを軽減できる。
この効果は特に効果分類を持たず、墓地に送られる手段も経路も問わない。戦闘破壊だろうがリリースしようがXyz素材から送られようが構わず適用される。チェーンブロックを組むことはなく、いうならばケルキオンが墓地に行った瞬間に現れる実態のない永続魔法が適用されているようなものだ。ヴェルズの上級モンスターはコッペリアルとゴーレムの2体のみであり、またこれらが採用されていないヴェルズデッキも珍しくない。上級モンスターも豊富なセイクリッドにおけるソンブレスとは異なり、この効果の重要性はあまり大きくない。デッキにコッペリアルを採用しているならば狙ってみるのもいいだろう。ケルキオンに続いて効果でカストルを出すことで、Xyzをしながらも通常召喚権を残すことができる。オピオンなどをXyzして効果のコストにケルキオンを使えば、そのままリリースなしでコッペリアルを召喚できる。カードを1枚獲得しつつ高打点モンスターを2体ならべ、かつ使い切りの耐性かデッキのエンジンを獲得できる強力な動きである。
相性のいいカードとして、はったーは侵喰感染を強く推したい。ケルキオンは序盤はまだ機能しないカードであり、デュエル後半ほど引きたいカードといえる。序盤のうちはケルキオンをデッキに戻してより有用な、カストルのようにXyzを行えるカードと交換し、1度Xyzをして墓地にヴェルズが準備できたら改めてケルキオンを手札に加えよう。また、初手のオピオンからサーチするカードは、現状では汎発感染ということが多いだろう。ここで侵喰感染をサーチすることで、オピオンが返されたあとでもすぐさま後続を用意できるようになる。相手がどのようなアプローチでオピオンを除去しにくるかで使い分けよう。汎発感染は使い切りだが、侵喰感染ならばその後の展開を有利に運ぶことも可能だ。
また、リビングデッドも面白いカードだ。回収効果とNS効果はともに起動効果なので、特殊召喚から上手につなげばモンスターを湯水のように召喚できるだろう。カストルと組み合わせられなくとも、Xyzからコッペリアル踏み倒しまでつなげられる。
攻撃力1600問題に関しては、とりあえず執行猶予とした。
マスターガイド等での納得のいく背景ストーリーの説明がなされることに期待する。