graveyard-534616_640
























メメントモリ的なやつ









■あるデッキの最期・その1


ここに、あるデッキが存在した。
そのデッキは単体のカードパワー、それぞれのカードシナジー、そしてなにより安定感に優れていた。
どんなゲームでも、どんなマッチアップでも、常に最大限の力を発揮できた。
当然のように環境を支配し、メタゲームにおける使用率はダントツの1位だった。

しかし、その天下はいつまでも続かなかった。
いくら新規カードを出しても環境から退かないそのデッキに対して、遂に規制の手が下されることになった。
キーカードを制限され、切札を奪われ、安定感を欠いたそのデッキは、以前ほどの強さを発揮することは無くなった。

こうして、かつて最強と呼ばれたデッキはメタゲームの渦にのまれ、いつしか消えていった。




■あるデッキの最期・その2


ここに、あるデッキが存在した。
そのデッキのポテンシャルは、まあ並だったが、玄人好みの渋いギミックに、1枚1枚のカードのやり取りを重視する堅いゲーム展開を得意とするデッキだった。
メタゲームが移り変わる中で、あるときは環境の一角に、またあるときはトップデッキ対策の裏を掻いた地雷として、決して頂点に立つことこそなかったが中堅として存在感を発揮し続けていた。

しかし、時の流れは残酷だった。
緩やかながらもインフレが続くのがカードゲームの常である。多様な新規カード、新しいギミック、デッキの中で、このデッキはいつしか相対的に立ち位置を失っていった。
時と共に上昇していったカードパワーのラインに、もはやこのデッキは届いていなかった。

こうして、かつて誰からも愛された中堅デッキは、緩やかに使用者を失っていった。





強いにしろ、そうでないにしろ、いずれデッキには死が訪れる。
終わった時に後悔しないように、常にベストな構築を目指していきたいものです。
















プロフィール

HN:はったー
名古屋でカードしてる大学生。
遊戯王とゼクスを中心に、カード関係の話題なら何でも頭を突っ込みます。

ツイッターやってます。更新情報おしらせします!