今週は、3枚目の「墓地からトラップ」をピックアップ!


《ブレイクスルー・スキル》
通常罠
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
また、墓地のこのカードをゲームから除外する事で、
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択し、
その効果をターン終了時まで無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できず、
自分のターンにのみ発動できる。
(遊戯王カードwikiより) 


今週末発売のCBLZに収録されている通常罠カードだ。
スキルサクセサー、妖怪のいたずらに続く3枚目の「墓地からトラップ」である。
先の2枚と比較して目に着く点といえば、通常時の効果と墓地発動時の効果が、制約こそあれど同じモノだという点がある。
スキルサクセサーは攻撃力の上昇値が、妖怪のいたずらは効果の適用範囲とレベルの下降値がそれぞれ通常時と墓地発動時で異なっていた。

効果自体は非常に強力で、罠版のヴェーラーと言って差し支えないだろう。
ヴェーラーと比較すると一度伏せるor墓地に落とすタイムラグと奇襲性の面で劣るが、一枚で2度効果を使用できる点はかなり評価できる。
相手モンスターの効果しか無効にできない点で禁じられた聖杯にも劣っており、このカードを使うのならやはり墓地から発動できる点を最大限に生かすべきだろう。
その墓地からの発動であるが、非常に残念なことに自分のターンでしか発動できない。もしそうしてなければ単純な2倍ヴェーラーになってしまい、あまりに強力すぎたとはいえ、やはり惜しい。自分のターンに無効にしたい相手モンスターというと、こちらの行動を強く阻害するモンスターや強力な耐性を持つモンスターが挙げられる。具体例を挙げるなら、前者にはライオウやダークシムルグ、クリスティアやシエンなどが、後者にはゼンマインやマエストローク、ガチガチガンテツなどが挙げられる。これらのカードを無力化して生じた隙に攻め込む、実は非常に攻撃性向の強いカードである。
そして、墓地発動時最大のメリットは『効果の発動』である点だ。魔法や罠カードを封じるカード効果は代表的には「魔法、罠カードは発動できない」ようにするものと、「魔法、罠カードが発動した場合、それを無効にする」ものの2つがある。前者の例はサイコショッカーやショックルーラー、後者は各種カウンター罠や神光の宣告者などがある。どちらの場合も非常に強力で、時には勝負の決め手にもなる。だが、このブレイクスルー・スキルを墓地から発動する場合、どちらからも制限を受けることなく使用できる。遊戯王のルールでも難解な部分で、墓地のブレイクスルー・スキルを除外して発動する場合、 「墓地にあるブレイクスルー・スキルというカードを発動する」のではなく「墓地に存在するブレイクスルー・スキルを除外し、その効果のみを発動する」のだ。カード自体は発動せずに効果だけ使うという、まるで頓智のような話である。昔から決闘者の間でカードの破壊と無効のたとえ話に、「拳銃と弾丸」というモノがあるが、それで言うならば、弾丸を拳銃に装填しないまま直接相手に投げつけるような横暴である。ともかく、そのような処理を行うおかげでこの効果は非常に防がれにくいモノになっている。たとえ相手がシエンや神光の宣告者での制圧を目論んでいようと、その効果をあざ笑うようにブレイクスルーしていくのだ。
※注釈「拳銃と弾丸」:遊戯王の有名なたとえ話。初心者がよく勘違いする、「相手の発動したカードをサイクロンで破壊しても無効にならない」という点を説明する際に使われる。「拳銃(カード)から発射(発動)された弾丸(効果)は、その後から拳銃を破壊しても貴方に襲い掛かる。弾丸を防ぎたいのならば、『発射した』という事実をなかった事(無効)にしなければならない。」


さて、「墓地からトラップ」ということで、はったーとしてはやはり成金忍者との組み合わせが気になる。
相手ターンでのけん制に使えない点では妖怪のいたずらに劣っているが、それでも効果自体は非常に強力である。
特に、HANZOのサーチを封じ、成金からのXyz召喚までも無効にしてくるライオウを無力化できるカードというのはうれしいところだ。
ワンチャンスを作ることができれば超変化や成金Xyzで一気にひっくり返せるデッキなので、相性はいいと言える。
ヴェーラーや聖杯と比較しても、もともと罠の枚数が必要なデッキなので違和感なく入るだろう。もともとヴェーラーが入っていたならそのまま置き換えてもいいだろう。