ブロッコリーから新しく発売された『無料で始められるTCG』Z/X(ゼクス)!

細かいルールは公式HPを参考にしてもらうこととして、大まかなゲームの説明をしたい。

Z/X(ゼクス)の最大の特徴は、何と言ってもその独特のフィールドである。両プレイヤー共用の、3×3四方のフィールド「スクエア」を使用するのだ。かつてブロッコリーが発売した、ディメンション0を想い起させるデザインである。

そのディメンション0と比較すると、かなりシンプルなルールとなっている。プレイヤーは、『ゼクス』と『イベント』という、2種類のカードを使用して対戦するのだ。

ゼクスカード
→フィールド上で戦闘を行うカード。特殊な能力を持つものも存在する。自分ターンのメインフェイズに使用できる。

イベントカード
→使い切りのカード。強力な効果を有する。自分ターンのメインフェイズと、お互いのバトル中に使用できる。

カードの使用には「リソース」と呼ばれるエネルギーが必要であったり、破壊されたゼクスや受けたダメージを消費することでデッキトップからカードを直接使用できる「イグニッション」など、どこかで遊んだことがあるようなシステムも多い。その分、既にTCGプレイヤーである読者諸君ならすんなりと理解できるだろう(遊戯王とはかなり感覚が違うので、それだけ少し苦労するかもしれないが)。それでいて、新しいプレイ感覚を体験させてくれるゲームである。

Z/Xに登場するカードは、5つの色に分かれている。カードを使用する際には、コストとして支払うリソースに同じ色のカードが1枚は含まれている必要がある。ここでは、各色の特徴と第1弾「異次元との邂逅」の注目カードを見ていこう。


緑-パワー&リソース
リソースを増やす能力を持つカードが多いのが最大の特徴だ。リソースが多いほどカードを自在に使えるようになり、より多くのゼクスで相手を攻めたてたり、イベントでの防御を行えるようになる。他にも、リソースからカードを回収したり、相手のゼクスをリソースに送り込んで除去したり、リソースの枚数に応じてパワーアップしたりなど、とにかくリソース尽くしの色が緑である。
また、他の色と比較してパワーの高いゼクスが多かったり、パワーアップさせるカードも比較的多く収録されている。

【注目カード】
獣人ウェアコアラ(ゼクス)-登場時に味方をパワーアップさせるゼクス。自身を対象にすることも可能だ
緑の侵喰(イベント)-やや重いがリソースを2枚増やす効果は強力。リソースの枚数でパワーアップするゼクスとの相性も◎
おやすみなさい(イベント)-相手のゼクスをリソースに送り込むことができるイグニッション搭載除去カード


黒-リボーン&デストロイ
相手ゼクスを直接破壊する能力と、トラッシュのカードを回収する能力が特徴的だ。Z/Xでは、イグニッションに失敗したカードは次々とトラッシュに送られるので、回収能力は非常に有用である。
また、一部にはイグニッションのコストとなるチャージを増やす能力を持つカードもある。積極的にイグニッションを行える色といえるだろう。

【注目カード】
決殺の矢プファイル(ゼクス)-複数の相手ゼクスを一気に破壊できる中型ゼクス
強振するスティングビート(ゼクス)-特殊な能力は持たないがパワーが高い
月影葬送牙(イベント)-癖のないシンプルなイグニッション搭載除去カード
魔人の目覚め(イベント)-トラッシュからゼクスを回収できる基本的なイベント


青-ドロー&バウンス
デッキからカードをドローする能力が特徴的である。手札がないと何もできないというのがTCGの常であり、当然Z/Xでもドローは強力である。相手ゼクスに対する除去手段としてはバウンスを利用する色である。しかし、ゼクスは登場したらすぐさま攻撃可能になるので、無計画にバウンスを行ってもいたずらにカードを消費してしまうだけである。相手のリソースに余裕がないときや、イベントカードで強化してきた時なのが狙い目だ。また、こうしてバウンスするカードの中には、対象となるゼクスの持ち主を問わないものも存在している。自分のゼクスを戻して攻撃を回避したり、一度攻撃してスリープ状態となったゼクスをバウンスしてから再登場させることでもう一度攻撃を仕掛けたりなど、アイデア次第で使い方が広がる効果である。

【注目カード】
γ-S02アリオト(ゼクス)-登場時に手札を捨てることでコスト4以下のゼクスをバウンスできる。持ち主を問わないというのが強力
金盤奏音シュトラウセ(ゼクス)-スタートカードで、チャージに送られることでドロー能力を発揮する
奏声ヴィーヴァル(ゼクス)-ゼクスを移動させる独特の効果をもつ


白-ゲイン&ロスト
ゼクスのパワーを増減させる効果が豊富な色である。味方のパワーアップならば緑、敵へのダメージならば赤も行えるが、攻守両方の場面で有用に働くのが白の特徴である。
また、攻撃されたときに能力を発揮するカードも多く、防御力という点では頭一つ抜けている印象である。

【注目カード】
ロウブリンガーシシャパンマ(ゼクス)-相手の攻撃に耐えることで反撃で相手ゼクスを破壊する
憧れのアドミラシオン(ゼクス)-登場時のパワーマイナス能力で厄介な相手ゼクスに対処しやすくなる
絢爛聖光気(イベント)-攻守両方の場面で強力に働くパワーマイナス効果をもつイベント


赤-バーン&モアバーン
相手ゼクスにダメージをあたえるカードが非常に豊富な色である。ゼクス自体のパワー水準も高めであり、ダメージ効果と相まって相手のゼクスを破壊することにかけては赤の右に出るものはない。徹底的な攻めの色と思いきや、ダメージを与えて相手ゼクスを除去することで防御も同時に行っており、非常に強力な色である。
とはいえ、攻撃時にパワーアップするゼクスなども存在し、やはり攻撃こそが中心の概念なのは間違いないだろう。

【注目カード】
鈍重な石ストーンタートル(ゼクス)-登場時に全ての相手ゼクスに同時にダメージを与える
煌めきの金ゴールドピーコク(ゼクス)-離れたゼクスを攻撃できる「レンジ2」を持つゼクスの中で最もコストが低い
爆散する石炭(イベント)-5000ダメージ与えれば小型のゼクスなら一発で破壊できてしまう


各色の役割は、DMやMtgの経験がある方なら、何とも馴染み深いものだろう。ここで上げたカード以外にも強力なカードな数多く存在しているので、気に入ったカードでデッキを組んでみよう。


Z/Xの特徴を語るうえで、欠かせない要素がある。そう、「イグニッション」だ。
イグニッションは自分のターン中の、リソースフェイズの後に行えるイグニッションフェイズで行える。
イグニッションを行うためには、「チャージ」を消費する。チャージは、破壊されたゼクスや減少したライフがそのままチャージになるので、劣勢の時ほどイグニッションによる逆転のチャンスが生まれるのだ。
イグニッションフェイズで、チャージにあるカードをトラッシュに置く。その後、デッキトップを表向きにして、「イグニッションアイコン」が付いているカードが登場したらイグニッション成功だ。そのカードはコストを支払うことなく使用できる。もしアイコンがなかったらそのカードはそのままトラッシュに置こう。イグニッションフェイズ中は、チャージにカードがある限りイグニッションを行うことができる。チャージにおけるカード枚数には上限があるので、積極的にイグニッションを行う方がお得である。


勝敗は、お互いにスクエアに存在している「プレイヤーカード」を攻撃しあい、先に相手ライフを0にした方が勝者となる。
ゼクス、イベント、そしてイグニッションを駆使して勝利を手にしよう。


こんなZ/X。みなさんも一緒にイグニッション・オーバードライブしようぜ!!