今回は不死長編!一万年の時を超えて行け!!ユニバース!!!

前回…特別編(BC)


DM-19 不死長編第1弾
この弾の背景ストーリーで、舞台は今までの世界から一万年後の未来へと変化した。これを受けて、今までにDMの世界で活躍してきた大半の種族が絶滅し、新たなハイブリッド種族と呼ばれるクリーチャーが台頭した。
これらハイブリッド種族は、その大半のカードが不死長編5つのエキスパンションに集中して収録されている。デッキの軸になるカードが重複したエキスパンションに収録されていることも多く、正統派の種族デッキを組むのはやや難易度が高いだろう。
この弾の目玉カードといえば、やはり進化GVの超新星フェニックスだろう。それぞれ、進化元には新しいハイブリッド種族とともに、既存の種族も指定されているのでデッキに組み込みやすい。強力な能力を持っているので、挑戦する意義は十分あるだろう。
この弾の記念すべき出来事はもう一つある。DM史上初のリアニメイトカード《インフェルノ・ゲート》を収録しているのもこの弾である。デッキの文明にもよるが、グッドスタッフ的なカード選択を行うのならこのカードが筆頭候補だろう。
この弾ではユニークな呪文が2種類登場している。フィールドの同一種族クリーチャーの数を参照するコミューン呪文と、直前にクリーチャーを召喚することで再び手札にもどるサイクロン呪文である。特に、繰り返し使えるサイクロン呪文は、ハイランダーのディケイドデッキでは重宝する。同じカードを使いまわすことでデッキスペースを節約することが可能だ。自分のデッキにあったものをチョイスしてみよう。

その他の有力カード
《護法の精霊アムシオン》パンプアップ
《早食い王リンパオ》SA
《光線人形ストリウム》軽量アタッカー
《グレイト・カクタス》ナスオ、アップルをサーチ
など…


DM-20 不死長編第2弾『魔闘竜X機兵団』
この弾でセイント・ヘッドとキカイ・ヒーローが登場し、不死長編のメインであるハイブリッド種族が全て出そろった。
そんな記念すべきこの弾でまず目に飛び込んでくる見慣れたカードというと《百発人形マグナム》がある。コスト踏み倒しの大きいハイランダーであり、母なる系のカードが全て使用可能なディケイドでは心強いカードだろう。逆に、自分が構築する際もこのカードの存在を無視するのは危険である。
中速ビートダウンでの活躍が期待される《衝撃のロウバンレイ》もこの弾だ。SAのブロッカー破壊と高いスペックを持っているので、色があるなら除去要員としての採用もアリだろう。同じビートダウンで採用候補になるカードとしては、《時空のシンカイヤヌス》とのコンボが強力な《お騒がせチューザ》もこの弾である。自分の方向性と相談しよう。
この弾で登場したシステムとして、フォートEとランチャーEがある。どちらも、デッキ内を特定種族のカードが占める割合を増やすことで真価を発揮するシステムである。盤面に並べなければならないランチャーEはディケイドではややハードルが高いが、フォートEくらいなら十分に発動可能である。特に、《ビクトリー・アップル》はその効果の強力さもさることながら、フォートEの対象がともに以前から存在している種族というのが大きい。墓地回収とマナ回収を一枚でこなす器用なカードなので、上手に運用したい。
ランデスデッキを組むのなら、この弾は《緑神龍ミルドガルムス》で決まりだろう。貴重なランデスカードでありながら、マナ加速まで同時に行えるので更なるランデスにつなぐことが可能だ。母なる系のカードで何度か使いまわしたいところである。
全てのカードが一枚づつしか入れられないという状況下で、どうしても引きたいカードがあるというのなら《シークレット・クロックタワー》ほど心強いカードもないだろう。わずか2マナでデッキトップから3枚ものカードを見ることができるので、戦術の確実性がより増していくだろう。このルールでは《エナジーライト》よりも強力だと考えていいだろう。

その他の有力カード
《スローリー・チェーン》時間稼ぎSトリガー
《弾丸闘魂スケルハンター》軽量アンブロッカブルアタッカー
《怨念集結》軽量除去
《封魔ジョーズ・ジャクス》スレイヤーブロッカー・マッドネスとコンボ
《黒神龍ヴァイザス》シールドソースの手札補充アタッカー
など…


DM-21 不死長編第3弾『封魔王の系譜』
この弾ではカード名に「提督」とつくマッドネスクリーチャーが登場。マッドネスデッキを組むのならぜひとも採用するべきである。むしろ、この弾に一挙5枚ものマッドネスが集結してしまったことが恨めしい。ディケイドデッキでは同じエキスパンションから2枚以上のカードをピックできないからだ。もう少しばらけていれば・・・。と言っていても仕方ないので、少しでも相性のいいカードを選んで採用しよう。
種族デッキなら《魂の呼び声》は一考に値するカードだ。普段は連ドラなどで見かける程度のカードだが、サーチの重要性がより高まるこのディケイド・マスターズでは活躍はそこにとどまらない。上手に使うことで3ターンの間確実に有用なカードを引けるのだから。
赤単速攻デッキなら《究極兵士ファルゲン》を採用しない手はないだろう。とにかく高パワーで押していけるので、並みのブロッカーくらいなら防御にならない突破力が魅力だ。
《キャプテン・ミリオンパーツ》は一見種族サポートカードのように見えるが、その能力はありとあらゆるデッキで活躍する余地のあるものだ。ある程度マナの伸びていく中速ビートダウンデッキなら十分候補になるだろう。万が一相手がメカオー主体のデッキならば殆ど無意味になってしまうので注意だ。

その他の有力カード
《霊騎アウリエス》Sトリガー持ちマナ加これ速
《恐劇人形ワラニン》pig手札破壊
《ティラノリンク・エナジー》コンボデッキの切り札に
など…


DM-22 不死長編第4弾『超神龍雷撃』
とにかく目玉が目白押しなエキスパンション。中でも注目なのはエクストラウィン効果を持った《究極銀河ユニバース》だ。フェニックスから進化という非常に高コストなカードだが、通常の手順を踏むことなくいきなり勝利できるのはやはり強力。ディケイドデッキで成功させたなら惜しみない賞賛と拍手を勝ち取ることができるだろう。我こそはという方は是非挑戦していただきたい。
もう少しガチな視線でリストを見た場合、《光神龍スペル・デル・フィン》はやはり外せない一枚だ。これ一枚で完封できる相手も多いので、豊富なサポートを駆使して召喚しよう。
《魔龍バベルギヌス》もこの弾の誇るガチカードである。《インフェルノ・ゲート》があるのでやや肩身は狭いが、それでも2枚目としては十分な性能である。また、相手のクリーチャーに対して除去を行ったり、自分の場にいるクリーチャーのcip効果を使いまわしたりなどこのカードならではの使い方や場面もおおい。
速攻やビートダウンデッキならば《封魔ゴーゴンシャック》は心強い一枚だ。序盤の攻防を有利に進めることができるだろう。
進化クリーチャー主体のデッキならば《エボリューション・エッグ》は渋く光るカードである。ディケイドマスターズなら単純に軽い以上に存在価値のある一枚だ。
この弾にはアステロイドと名のつく今までよりも条件のゆるい進化Vフェニックスが収録されている。どれもそこそこのカードパワーがあり、特に《闇彗星アステロイド・ゲルーム》は相手クリーチャーを一体破壊しながら登場できるのでビートダウンデッキのダメ押しとして採用できるかもしれない。《光彗星アステロイド・マイン》はアンタッチャブルを持っているので、このサイクルの中ではかなり強力な部類といえるだろう。種族がかみ合うなら一考する価値はある。
また、DM屈指の謎カード《冥界の手》が収録されていたりする。ある意味ではジョニーに対する最高級の挑戦状ともいえる。そこに乗るかどうかはあなた次第だ。

その他の有力カード
《連龍陣》墓地回収
《プラッサム・シャワー》マナ加速
《蒼神龍スペル・グレート・ブルー》コスト踏み倒し
など…


DM-23 不死長編第5弾『冥龍王帰還』
以前にも述べたが、ディケイドデッキを構築するうえで、おそらく最大の鬼門になるであろうエキスパンションである。
この弾では、新しく登場したキーワード能力であるバイオK、バイオL、Lゲートをもつカードが多数収録されている。しかし、これらのカードはもともとカードパワーが低く普段でも使用されることは稀なうえ(実戦で見かけるのは《厄介人形ヤップップ》くらいだろう)、ただでさえ種族統一の難易度が高いディケイド・マスターズではまずお呼びは掛からないだろう。
そんななか、《無垢なる刃ビャッコ》はかなり採用意義のあるカードといえるだろう。進化獣を使用しているのなら常に候補リストに入れておくべきカードである。進化Vなど、複数の進化元を要求するカードを使用する際にはその能力でより一層貢献してくれるだろう。
《九龍騎神ドラン・ギレオス》は進化元により能力が変化する進化クリーチャーだ。採用スロットの限られるディケイドデッキで状況に応じて二つの能力を使い分けられるというのは強力である。進化ドラゴンをつかったデッキに《闘龍鬼ジャック・ライドウ》と一緒に入れるのもいいだろう。
光を使用するデッキなら《光波の守護者テルス・ルース》は無難な選択といえるだろう。しかし、ランデスデッキ自体が構築難易度の高いデッキになっているので無用の長物に成り果ててしまうかもしれない。

その他の有力カード
各種準バニラSトリガー獣 色や種族枚数の問題でどうしても帳尻を合わせたいときに。
《超新星ビッグバン・アナスタシス》 難易度は高いが決まればほぼ勝ち確
《特攻小僧スカイラブ》 SA&墓地回収
など…

総評:背景ストーリーが大きく動き、収録カードも今までとは大きく方向転換しているので今までのカードをベースにしてデッキを構築していた場合躓く箇所が多いかもしれない。このシリーズで新登場のハイブリッド種族はこれ以降も細々と収録されてはいるが、それでもデッキの基本カードはここに集中してしまっている。採用したいカードが重複することが多くなり、思ったような動きにならないだろう。しかし、そこを腕の見せ場ととらえるのならこれほど取組がいのあるテーマはない。自尊心と技術を胸に挑戦してみてほしい。


次回→極神編
DM-24 極神編第1弾〜DM-27 極神編第4弾『完全極神』までを振り返る。